(Chanel Spring 2019 Couture)
いわゆる技術系の職に就いていない私は「手に職」や「手仕事」という言葉に弱いのですが、世の中を見ても合理化や効率化が急速に進む一方で、「手仕事」という言葉がますますパワーワードになっている気がします。
(FIGARO japon も美しい手仕事特集。電子版だけでは物足りなく、久しぶりに紙版を購入しました。)
そんな私が最近毎日のように眺めているのがCHANELのMétiers d’Art Collectionショー。
Métiers d’Art(メティエダール)とは、「芸術的な手仕事」を意味するフランス語で、CHANELによると「伝統的な技巧と研ぎ澄まされた職人の技術により、唯一無二の特別なクリエイションへと昇華させる芸術を指す言葉 」とのこと。
ファッションの専門的なことは分かりませんが、ショッピングや流行の参考ではなく、絵画を眺めているような気分で美しい職人の手仕事を眺めています。
(どこまでも非日常…)
それにしても、「手仕事」という言葉が書籍のタイトルに溢れるようになったのはいつからなんだろう。一昔前は日常のあらゆることが「手仕事」だったはずなのに、今ではもはや「手仕事」自体がファッションのよう。
(「手仕事」という言葉が力強く脳に焼き付いたきっかけとなった本、「フランス手仕事、名品の物語」。中世ヨーロッパ好き(ミーハーレベル)にはたまらない、マリーアントワネットも登場。)
何かを始めるなら今が一番早い、とはよく言いますが、今からできることは何だろうか?と、一定の周期で考えるのですが、まだ見つからず。
おばあちゃんの時代には日常だった「手仕事」が、気軽な気持ちでは始められない大きな目標になってしまっています。